「Apparel & Styles」カテゴリーアーカイブ

オリエント時計

 値段の割りに良いギアを作ってる。従ってオリエントの時計を贔屓にしてるんだけど、リューズを回しても動かなくなったので修理に問い合わせて現物を送付した。保証書と購入時の証明書、壊れた時計をビニールでクルクル巻いて、そのまま段ボール箱に放り込んで着払い。振ればおみくじ箱のように中でガラガラ音を立てるダンボールを片手に「こんなのでいいんだろうか」と首を傾げながらも、まぁ直ればいいやと軽く考えていた。

 半月後、保障期間にギリギリ含まれていた時計だったということもあるんだろうけど、私がかなり適当な扱いをしてもオリエント時計は丁寧な仕事をしてくれた。水圧チェックとか(そりゃ一度バラしたんだから気密チェックは必要なんだろうけど)、キズチェックとか、色々なところをついでに見てくれたらしい時計が丁寧に三重、四重に梱包されて返ってきたときは驚いた。俺、確かダンボールに生時計放り込んで送ったはずだよ? 何で送ったときより丁寧に包装されて返ってくるの? 行きも帰りも郵送料一円たりとも支払ってないよ? オリエント破産するの? 採算取れてるの?

 時計は動けばオッケー!を信条とするところ。そんなに大事そうに扱われると、逆に使ってる私のほうがこんな使用者で誠に申し訳なく…。日本人、芸が細かすぎるだろ…。

ネックウォーマー

neckwarmer

 昨日、NHKのニュースウォッチ9にて記録的な寒波の特集の一部で体を効率良く暖める方法というのを特集していた。偉い教授さん曰く、人間の体機能というのは寒くなると臓器と胸部の主に脊椎に沿った体幹を守るため、血流を中央部分へ優先して手足の末端部分を切り捨てていくので我々人間は手足から凍え始めていくのだと解説していた。そのため効率良く体を暖める方法として、腹巻やネックウォーマーを利用してピンポイントで熱効率を上げることで血流を体全体に行き渡らせることが効率的な体温管理に繋がるのだとまとめていた。

 本当だろうか?例えば腹巻と言えばバーコードなオッサンが肌着の上から巻いてワンカップを片手に持つのが私の持つ正しい腹巻のイメージなんだが…。仮にそれが保温効果の高い効果なのだとしても、せめて僕は人間としての尊厳を最後まで持っていたいと思う。ではネックウォーマーはどうだろうか。そんなに悪いイメージはない。むしろ高校生が首に巻きながら冬の早朝の通学路を自転車で疾走する、すごく爽やかなイメージがある。これにしよう。

 というわけでユニクロ買ってきた。
 感想―――暖かっ!

Dents

 冬に備えて手袋を買った。
去年はフリース生地のものと薄めの革手袋を併用してたけど、色がそれぞれ黒と真っ黒なので私服で出歩く時にも黒い手袋してるのも、どこかのエージェントみたいで何かな…と思っていた。
手のサイズで言えば、手幅21cmなので大体8inchくらいに換算される。だから普通は素直にそのサイズのものを買えばいいのだけど、Dentsの公式サイトによるサイズ選びではこれで7ハーフがいいらしい。今回買ったのは、ペッカリーのアンライニングとラビットファーの2点。アンライニングのペッカリーはDentsの言に従って7ハーフを買えばいいとして、ラビットファーについては難しい。ファーの厚みがどの程度あるのか、試着抜きで注文するのもリスクがあると思ったが、わざわざラビットファーの試着のために東奔西走するのも面倒くさかったのでそのまま7ハーフで注文してみた。合わなければヤフオクにでも流せば良い。どうせこの時期だから需要はあるだろうし、そんなに極端な安値で叩かれることもあるまい。そんな安易な考えで注文を送った。

 ところが待てど暮らせど発送の連絡が来ない。どうせ適当仕事なんだから一月くらい掛かるかなと思っていたが、一週間経っても公式通販ページの購入履歴の項目が”Transaction accepted”の状態から変化しないことに焦りを感じ始める。そうして数日、いよいよオーダーステータスが完全放置されてるっぽいのが何なのかメールで確認してみるかと思った矢先、海外からの小包が届いた。つまり奴らはいつも通り完全に適当仕事だったというわけだ。
小包にはインボイスがない。関税の請求書も、支払いも求められなかった。いつもなら革製品には一定の関税が掛かるはずだが、今回はスルーされていたみたいだ。とりあえずボコボコに凹みまくった箱を開けると、さらに中に二つの化粧箱。一つはペッカリーでもう一つはラビットファーだ。流石ペッカリーは値段分だけあって豪華な化粧箱になっている。

 早速ペッカリーを試着してみるとまさにジャストサイズだった。手幅には若干ゆとりがあるが、人差し指から小指までの各指は先が少し詰まってキツい。親指はジャストの長さだった。大抵、日本人はDentsを着けると親指が余るというので、私の手のサイズは、幅に反比例して指先が長いという、どちらかと言えば欧米人のそれに近いんだと思う。Dentsの手袋の仕様は丁度良いと言える。ならば同じ7ハーフで厚みのあるラビットファーはどうなるか。先の結果から何となく嫌な予感しかしないが試着をしてみることにした。人差し指から小指の各指先には余裕がある。逆に今度は親指が寸詰まりを起こしていた。手の甲もきつい。ペッカリーほどに自由に手を握ったり開いたりすることができない。これならハーフサイズ上げでも良かったなという印象だが、何とか使えないこともない。しかし手を抜くと細かい毛が指先に付着する…ラビットファーの性質上抜け毛が多いのは仕方が無いのだけれど、この毛皮の肌触りは良い。人によっては可愛いウサギちゃんをあんな手やこんな手で残虐に殺した結果がコレだと思うと忌憚する人もいるだろうから、万人にお勧めできるわけじゃないけど、良い物だ。

 これで送料含めて300ポンド以下で、現在のポン円の為替レートで言えばずいぶんとお買い得な商品だった。

試着

INGRAM(39cm)
オーソドックスなスタイル。脇からウェストのラインがズボッと落ちてるから逆三角形体型には辛いシルエット。腰周りが余りまくるのでアウト。
着心地は安め。

JACK & JONES PREMIUM(S)
シルエットは脇から腰にかけて絞ってる。腕周りもかなり細めのライン。襟立ち良し。スタイルは万全。ただし脇回りがあと3cm欲しかった。
着心地は普通。

ELVEN PARIS(S)
スタイルは良し。丈は短め。襟は全く立たないのでここまでは値段相応。縫製最悪でボタンホールが全アウト。
着心地は安め。

ROBERTSON OF DUMFRIES(S)
ピケでさらさら。襟立ちは悪い。ボタンの付いたポロシャツに近い。
着心地はアンダーウェアなしで気持ち良い。

MASTAI FERRETTI(38cm)
シルエットは脇から腰にかけて絞り。襟立ちは普通。
着心地は安め。

 数年ぶりに服を買い始めた。
ここ2、3年ほどは既存の服を着てればいいやと思って消耗品以外はほとんど買い足しが無かった。ところが今年の秋に冬物衣類を引っ張り出したところ、ジャケットとコートでクリーニングの漂白による色落ちが発覚。コートはまだ誤魔化せる痛み方だったけどジャケットは完全に外に出せないレベルで駄目に。仕方が無いので間の季節用の羽織り物やコートの新調をし始めたら、勝手に靴にまで手が伸び始めたところで散財っぷりに気づいたが何もかも後の祭り。久しぶりのファッション熱でお財布に押し寄せる大寒波で死にそう。