GLOWCOMA chapter1

ずっと昔、PCゲーミング道場でこのゲームのことを読んで以来、長らく完全版のリリースまだかなぁと思いながらウィッシュリストに入れていたんだけど、待てど暮らせど一向に続報がなく作者もやる気なくなったんだろうなと思って100円支払ってプレイしてみた。

確かにド素人が作ったにしてはゲームの根っこは悪くない。こういう得体のしれないホラーFPSとして雰囲気作りはよくできているように思う。ただやはり素人仕事なのか、戦闘バランスやゲームとしてのデザインはまだ未完成感が否めない。
まず無駄に硬い敵。chapter1の第1面でこれはちょっと…。2000年代ならこのバランスでも許されてるだろうけど今の時代で最序盤からこの敵の硬さと物量はかなり不評が集まりそうな予感がする。今はsteamの2時間以内なら返品無料というのが幅広く浸透していっているため、とにかく開発者は最初の2時間は何としても遊びきってもらいたいというのが本音だろう。このままのゲーム性では、30分足らずの間に身をもって教えられるこのゲームの敵の硬さと爽快感の無さで容赦なく返品の嵐に遭うだろう。それくらい序盤の掴みが昨今のゲームでは重要だというのを再認識させられたゲームだった。

話はこのゲームとは離れるけど、最近のゲームはとにかく序盤の掴みを大事に作っているなと思う。念入りにチュートリアルを踏ませて、手取り足取りキャラクターの操作方法、敵の倒し方、テクニックを教示して、しっかり教習所で訓練させてから公道の走行へ送り出すことをどこの会社も徹底している。何ならチュートリアル中の最後にチュートリアルボスを用意してソイツに接待させてプレイヤーに気持ちよくなってもらうところまでやるようなメーカーもある。
個人的にそこまでやる必要があるのか?その点をフォローしないと遊べないプレイヤーに、大袈裟に言えば、”遊ぶ資格”があるのか?と思うのは私の頭が古いせいだろうか。プレイヤーにも向き不向きというものはある。今メーカーがやってるチュートリアルは本来ふるい落とされるべきプレイヤーを無理矢理フィールドに上げて本来不向きなゲームをどうにか遊ばせようとしているようで違和感がある。本来人間はそれが自分にとって面白そうと思えば自発的に調べたり、試したりなんらかの努力をしようとするだろう。最初から準備万端にして網に掛かった獲物を手繰り寄せるような真似は下品ではないだろうか。