Call of the Sea

今回のゲームはUnreal Engineベースで作られた3Dパズルノベルゲームです。
主人公ノラは太平洋の孤島で失踪した夫から送られてきた小包を手掛かりに舞台となる島へ単身やってくるところから物語が始まります。
ノラの家系は腕に原因不明の斑点ができる奇病を患っており、それが原因でノラの母親は亡くなっています。夫はその病気の謎の解明のため太平洋ポリネシア地域の探索に赴きそのまま行方不明になっていたのでした。
島に降り立ったノラはまるで人を寄せ付けないように細工が施された島のパズルを解きながら島の奥へ進み島に伝わる伝承と己の運命を知ることになる、というクトゥルフ系ミックスのノベルゲームの一面もあります。

クリアまでの時間は6、7時間。パズルの解法は単一で一度クリアして種が割れると二周目のプレイは意味がないタイプのゲームです。
またパズル自体もギミックをガチャガチャ動かしているうちに、いつの間にか答えを引いてしまうケースが多いのが難点です。理論的に説明できる正攻法の答えの導き方を思いつく前に、積み木の組み合わせが偶然当たりを引いてしまうこともしばしばあったところは消化不良でありました。しかし、逆に言えば深い思考をしなくても体当たりでゲームを先に進められるように作られているということでもあるので、無難な落としどころかなという思いもあります。あんまり難しくしすぎてプレイヤーに意地悪するのはゲーム制作者の望むところではないのでしょう。私もどちらかというとゲームはクリアしてこそ、という考えに近いのでこのゲームの設計は良心的でよく出来たゲームだと思いました。

一人称視点で進みますが激しいアクションや操作スピードを求められる部分はないので、リラックスした姿勢でのんびりパッドでプレイしました。若干画面酔いしやすいかなと思ったのでFOVを90から100に変更。初期値は少し酔いやすいと思います。
ゲームのボリュームを考えると通常価格2300円は少し高いかなと思うので大型セールで1000円以下だと適正かなといった感じ。映像は綺麗だし雰囲気に沿ったパズルやなぞなぞも出来がいいんだけど如何せん解法が1個しかなくルート分岐もなく一周で物語の全容が掴めてしまうという点は減点対象になってしまう。

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