クリアしたときに確認したら総プレイ時間は前作の2倍になってた。エリア数4つもあるし、全部のエリアで自軍を作り上げて完全に準備万端に整えてから最終決戦に向かったんで、ほとんどが下準備のようなものだったんだけどやりごたえのあるゲームだった。
やはりネックは多くの批評に見られるようにオークの小隊長たちの名乗り上げをスキップできないことかな。最終的にスコアを確認したら248匹のオークを支配していたんで、殺した数と合わせると300匹以上と渡り合った経験から言えば、名乗り上げを楽しめないとこのゲームを楽しめないと断言できるほど、この部分で明確に好き嫌いが分かれると思う。ゲームスタジオは発売後の様々な批評を受けてバランス調整はやったんだけど、名乗り上げはスキップできないままなので開発者としてここは譲れないというラインがあの数々のオークたちの特徴的な名乗り上げなんだと思う。
エンタリエルの関わるメインクエストの他に複数のメイン級の長編クエストもあり、ドラゴンにも騎乗できるし植物の精霊が作った巨獣に乗ってバルログのタルゴロスとガチンコ恐竜ファイトもありのプレイヤーを飽きさせない作りになっている。
何でも出来るしオープンフィールドでどこまでも行けるという自由さが最大の売りなので、キャラクターをガチャガチャ動かしているだけでも楽しかった。ただ操作系が煩雑になりすぎた弊害もあり、乱戦では思ったところにキャラクターの攻撃が繰り出せないことが多かったり、昇る気がないのに壁をよじ登ろうと掴み動作をしてしまったりと細かいストレスが非常に多かった。
終わった今となっては良い思い出だけど、プレイ中はゲーム開始から30時間ほど、章立てで言えば第2章中盤くらいから軍団集めと蒐集物のコレクション関係でフィールドをウロウロしているときが一番つまらない時間帯だった。
ただそれも第三章に突入して纏め上げたオーク軍団が実際に攻城戦を始めたり、砦を奪還しに来た敵オーク軍団を撃退するための防衛戦が行われはじめ、それらのあとにクライマックスに向けたシナリオの盛り上がりがはじまるとじょじょにテンションが上がっていき。
そしてエンディングはやはりそうなるよねという物悲しい結末だった。タリオンはただ家族が好きで故郷が好きな普通のお父さんだったんだよなぁ。最後は生と故郷に執着して、指輪の力で心を取り込まれて結局九人衆の一人になってしまった。
ゲーム中、第三章終了後に自動的に手に入るアイテムでナズグルの特徴的な仮面を装備できるようになった時点で、ああやはり彼がそうなのかと察してはいたけど皆この世界の人たちは指輪の魔力に抗えないんだなぁ。登場人物がどいつもこいつも秒で指輪に魅了されていく様はホラーでした。