冬に備えて手袋を買った。
去年はフリース生地のものと薄めの革手袋を併用してたけど、色がそれぞれ黒と真っ黒なので私服で出歩く時にも黒い手袋してるのも、どこかのエージェントみたいで何かな…と思っていた。
手のサイズで言えば、手幅21cmなので大体8inchくらいに換算される。だから普通は素直にそのサイズのものを買えばいいのだけど、Dentsの公式サイトによるサイズ選びではこれで7ハーフがいいらしい。今回買ったのは、ペッカリーのアンライニングとラビットファーの2点。アンライニングのペッカリーはDentsの言に従って7ハーフを買えばいいとして、ラビットファーについては難しい。ファーの厚みがどの程度あるのか、試着抜きで注文するのもリスクがあると思ったが、わざわざラビットファーの試着のために東奔西走するのも面倒くさかったのでそのまま7ハーフで注文してみた。合わなければヤフオクにでも流せば良い。どうせこの時期だから需要はあるだろうし、そんなに極端な安値で叩かれることもあるまい。そんな安易な考えで注文を送った。
ところが待てど暮らせど発送の連絡が来ない。どうせ適当仕事なんだから一月くらい掛かるかなと思っていたが、一週間経っても公式通販ページの購入履歴の項目が”Transaction accepted”の状態から変化しないことに焦りを感じ始める。そうして数日、いよいよオーダーステータスが完全放置されてるっぽいのが何なのかメールで確認してみるかと思った矢先、海外からの小包が届いた。つまり奴らはいつも通り完全に適当仕事だったというわけだ。
小包にはインボイスがない。関税の請求書も、支払いも求められなかった。いつもなら革製品には一定の関税が掛かるはずだが、今回はスルーされていたみたいだ。とりあえずボコボコに凹みまくった箱を開けると、さらに中に二つの化粧箱。一つはペッカリーでもう一つはラビットファーだ。流石ペッカリーは値段分だけあって豪華な化粧箱になっている。
早速ペッカリーを試着してみるとまさにジャストサイズだった。手幅には若干ゆとりがあるが、人差し指から小指までの各指は先が少し詰まってキツい。親指はジャストの長さだった。大抵、日本人はDentsを着けると親指が余るというので、私の手のサイズは、幅に反比例して指先が長いという、どちらかと言えば欧米人のそれに近いんだと思う。Dentsの手袋の仕様は丁度良いと言える。ならば同じ7ハーフで厚みのあるラビットファーはどうなるか。先の結果から何となく嫌な予感しかしないが試着をしてみることにした。人差し指から小指の各指先には余裕がある。逆に今度は親指が寸詰まりを起こしていた。手の甲もきつい。ペッカリーほどに自由に手を握ったり開いたりすることができない。これならハーフサイズ上げでも良かったなという印象だが、何とか使えないこともない。しかし手を抜くと細かい毛が指先に付着する…ラビットファーの性質上抜け毛が多いのは仕方が無いのだけれど、この毛皮の肌触りは良い。人によっては可愛いウサギちゃんをあんな手やこんな手で残虐に殺した結果がコレだと思うと忌憚する人もいるだろうから、万人にお勧めできるわけじゃないけど、良い物だ。
これで送料含めて300ポンド以下で、現在のポン円の為替レートで言えばずいぶんとお買い得な商品だった。